生きる大事・死ぬ大事 死を通して見えてくる幸せな生き方
小林 正観(2017/5/15)

生きる大事・死ぬ大事 死を通して見えてくる幸せな生き方

  • 著者:小林 正観
  • 出版:イーストプレス
  • 発行:2017年5月15日
  • 価格:1500円+税
  • 貢数:216ページ
  • 評者:三浦 朝陽
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

今回ご紹介する一冊は、心学研究家などの肩書を持つ、小林正観さんの「生きる大事・死ぬ大事」です。販売終了のため、書店での入手が不可能でしたが、イーストプレスから復刊されました。「死」というものを通して、楽で幸せに生きる方法を見出させてくれる1冊です。

著者ははじめに、「なぜ生きるか」「どう生きるか」「なぜ生命を与えられたのか」ということを考えたとき、対極の概念である「死」というものを考えれば、より把握しやすいのではないかと説明しています。
著者が知人の「死」に直面し「死」というものを見続けて、自分なりの“死生観”というものをまとめ、それに基づいた「何にもとらわれない生き方」を導き出します。
大切な人の「死」は急死であっても、長患いによるものであっても、その重さ、苦しさ、悲しさは変わりません。急死によって流す涙と長患いのために流した汗の量は同じです。
「人の死」というものの重さ、苦しさ、悲しさはどのような逝き方であっても変わらないものだとしています。
そして、それには大切な意味があり、その人が死んでから、悔んだり悼しむのではなく、今、目の前にその人がいる時に、いかに大事にするか、今生きているその瞬間をいかに大事に過ごすかということを改めて認識させてくれるのです。
人の死に直面し、「もしあのとき、あと10分早く救急車を呼べていたら助かったのに」と、人の死を我が身の責任として悩み続ける人がいますが、そのように自らを責めたり、悔んだりする必要はありません。
人の死は、すべて自らのプログラムによって、その人自身が、生まれる前に書いてきたもので、すべて、決まっていることなのだといいます。
すべての花は、自らの意志で咲き、その後散っていきます。人の死も、それと同じなのです。
すべてがプログラムされているのだから、“偶然”に“その人”に会ったり、“偶然”にその本に出会ったりしているわけではありません。それは、必然的なことなのです。
すべてのことを「ありのまま」受け入れることで、幸せで楽な人生が過ごすことができるでしょう。
ありのまま受け入れる、「反対側」からものを見てみるなど、見方を変えることがもっとも効果的な「楽になる方法論」であり、「死」というものと向き合ってこそ「生きる」ということの意味が見えてくるのだそうです。

人生のシナリオを受け入れて、楽に生きていくための「38の法則」が、死ぬことが怖くなくなるものの見方というものを教えてくれます。
生きることも、死ぬことも、どちらも大事にして、今、目の前のすべてを大事にして、喜ばれる存在として生きることが「幸せで、楽な人生」の近道なのだと記しています。

目次

  • はじめに
  • 第1章 「生きる」意味、「死ぬ」意味―生と死の周辺
  • 第2章 「人生のプログラム」が教えてくれること―確定的未来
  • 第3章 全てを大事にすれば、全てが幸せ―さまざまな人生
  • 第4章 「反対側」から見れば、全てが幸せ―自由な生き方
  • あとがき

一言コメント

昨年両親を失ったばかりだった私にとって、悪い意味ではなく良い意味で衝撃的な内容でした。読み終えた頃には心が軽くなったというか、後悔していたことが取り払われたような気分です。全てが「人生のシナリオ」通りだったのだと知ることで、前向きになれます。やさしく諭すような語り口調が心地良く響きました。

注目の文章ピックアップ

・急に死なれたときは、「もっと長く覚悟の時間が欲しかった」と言い、長患いをされたときは、「心の準備ができたから、ある程度はよかった」と言い、そのようにものを考えるようになっています。しかし、結局は神の目から見たら、流す汗の量、あるいは涙の量、使うべき労苦、エネルギーというのは同じようになっているのかもしれません。

・「もしあのとき、あと10分早く救急車を呼べていたら助かったのに」と、人の死を我が身の責任として悩み続ける人がいますが、どうもそのような必要はないようです。人の死は、全て自らのプログラムによって、その人自身が、生まれる前に書いてきたようです。

・どうやら、神や仏もいるらしい、「未来」というものも決まっていて、そのとおりに出来事が起きるらしい、生まれるときも、どのような状況を背負って(これを「宿命」と言います)生まれるのかも決めて生まれてきたらしい、死ぬときも決めてきたらしい

・“偶然”に“その人”に会ったり、“偶然”にその本に出会ったりしているわけではないのです。

・「生きることは真剣にまじめに考える」のに、「死ぬことを真剣にまじめに考えない」のは、おかしい。

・自分の思うような人であれば受け入れる(好きになる)、自分の思うような人でなければ受け入れない(嫌いになる)という選び方をしている限り、私たちは悩みや苦悩から抜け出すことができないように思います。

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生きる大事・死ぬ大事 小林 正観

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