出逢う力 世界を動かす神秘のルール
- 著者:浅見 帆帆子
- 出版:宝島社
- 発行:2015年11月9日
- 価格:1,400円+税
- 頁数:287ページ
- 評者:黒木 橙子
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
今回ご紹介するのは、エッセイストの浅見帆帆子さんのスピリチュアル本です。自分にとって必要な人・モノ・情報と、最適なタイミングで出逢うための考え方を、実践的なテクニックと一緒に解説しています。
社交場に出向いて沢山の人に出会うことが、必ずしも自分の力になって成功に導いてくれるわけではなく、自分の精神レベルをアップし続けることが、少数精鋭のベストなものを引き寄せることにつながってくるそうです。
著者は、近年の人は二極化してきていると指摘しています。それが「自分がワクワクすることに行動指針を合わせて、いつもベストなことが起こっていると思っている人」と、「自分の環境や世の中に不満があって、人生が苦難の連続だと思っている人」の二つです。
書籍内では、前者を“Aの世界の住人”、後者を“Zの世界の人たち”と呼んでいます。
同じ物事が目の前で起こっても、Aの世界で生きる人とZの世界で生きる人の捉え方は、全く違います。お金のトラブル1つにしても、Aの住人は「命に関わることでなくて、本当に良かった。ただ、今回なぜお金のトラブルに巻き込まれたのか、よく考えてみよう」というように、良い面をとらえてプラスに考えを変えていきます。
しかし、Zの住人は「あの人が悪い、環境が悪い、弁償させよう、自分は運が悪い」というように、この出来事に学ぶ点がないと思って、ますます幸せから遠ざかります。著者は、こういった考え方のことを「精神レベル」と言い、Aの住人のような考え方をすることを「精神レベルを上げる」という言い方をしています。
精神レベルを上げることにより、周りには似た性質の人が集まるので、心地よく、自分によって最適な人と情報が、どんどん押し寄せてくるそうです。そして、一緒にいるとモヤッとする人と距離を置くことをすすめています。精神レベル違いから出てくるものなので、更に離れることに罪悪感を持つ必要もないことを教えてくれています。
著者は、精神レベルを上げて、Aの世界で快適に過ごすための、実践的なテクニックも教えてくれています。「道を間違えてしまって、目的地に着くまでに寄りたいお店に寄れなかった」という、日常で誰にでも起こりそうなミスで考えてみましょう。
「時間の無駄になってしまった」と思うのがZの世界の住人。Aの人間であれば「本当はお店に寄る必要がなかったのかも、新しい道を知れてよかった」と考えます。
このようなプラス思考を習慣にしていくことで、いつの間にか自分の精神レベルは上がっていて、あらゆる出逢うものに無駄がなくなると解説しています。
他には、潜在意識の活用方法、著者のドバイ旅行のお話、あらゆる宗教の根底にある共通点など、「出逢う」というテーマに沿って解説されています。
目次
- まえがき
- 第1章 幸せの国へ進む人、苦難の国へ進む人
- 第2章 人との新しい関わり方
- 第3章 すべてに偶然はない
- 第4章 自分に必要な情報を得る方法
- 第5章 出逢いの旅、ドバイへ~セレブリティも実践している神秘のルール~
- あとがき
一言コメント
精神レベルを上げることで、本当に必要な人だけに出逢うことができると教えてくれます。どうもモヤっとする人とは付き合う必要はなく、自分の気に入る人だけで周りを固めることの重要さを解説してくれています。人間関係の疲れを、楽にしてくれる1冊でもあります。
注目の文章ピックアップ
・この世には自分が意識を向けたことが現実になるという引き寄せの法則があり、だからこそ、低次元のものからはきちんと身を守り、高次元のものには心を開くことが大切である。するとまわりのあらゆるものが自分にメッセージを伝えていることがわかり、心に思うことがますますスピードを増して実現していく。
・精神レベルの高い人たちは、自分に必要な人、モノ、情報が必要なときに必要なだけ入ってくるので、足りないものはなにもなく、人生に満足して暮らしています。
・精神レベルとは、言い換えれば「魂の成長度合い」のことです。その人本来の魂に上下や優劣はありませんが、その魂が今の人生でどのくらい成長しているか、どのくらいこの世の真理に近づいているか、という「成長度合い」にはやはり差があります。
・「あの人に会うと、どうしてもモヤっとする」と感じる相手に、罪悪感を持つ必要はまったくありません。そう感じるのは、相手が悪いわけでもなく、あなたが悪いわけでもなく、単に今のあなたとは波動が違う異質なもの、というだけです。
・本当に精神レベルの高いAの世界の人たちにとって、なにかをするときの動機は、相手が喜んでくれるからではなく、単に「それをするのが好きだから」です。
・心の思いを現実にするときには、「その思いが本心から出ているものでなくてはならない」ということです。誰かに押し付けられたものでもなく、あなたが考えて無条件にワクワクしてしまうこと、それが一番、力が強いからです。
・夢の実現に必要な成長、努力は、ほうっておいても起こるので、はじめから「私の努力と引き換えに」というような犠牲を思いに込める必要はない、と私は思います。