セドナで見つけたすべての答え 運命の正体
- 著者:浅見 帆帆子
- 出版:KADOKAWA
- 発行:2017年4月20日
- 価格:1,500円+税
- 頁数:218ページ
- 評者:中川 里花
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
今回ご紹介するのは、人気のエッセイストで作家である浅見帆帆子さんの「セドナで見つけたすべての答え 運命の正体」です。聖地(パワースポット)と呼ばれるセドナへの初めての旅行で著者が気づいた、幸せになるためのスピリチュアルなものの見方や考え方、そして生き方のヒントを教えてくれます。
「引き寄せの力」を強めるには?
著者は、それほどセドナに興味があったわけではなく「なんとなく行ってみたい気がする」と感じて行くことになったといいます。この「なんとなく……」という感覚こそが、ハイヤーセルフや天使の声、または直感と呼ばれる「内なる感覚」で、この“声”に意識して耳を傾けるようにすると「良いものを引き寄せる」力に敏感になっていくといいます。また、著者は旅行の日程が決まった矢先に子供を授かったことが判明したのですが、この「内なる声」を信じて、旅行の予定もそのままでいたところ、すべてが驚くようなタイミングで良い方向へと決まったといい、予定外のこと=失敗という捉え方をやめ、変化を恐れずにいれば「すべての変化は良くなる」のだと語ります。
幸せになる=「能力」
著者は、セドナでのちょっと不思議で面白い旅のエピソードを紹介しながら、道中で感じたさまざまな気づきについて語っています。パワースポットのひとつ、岩がなにかの形に見えるという場所では、言われなければその岩がなんの形をしているのかに気づかなかった、といったことから「思い込み」による思考のクセについて語り、同じことでもマイナスの考え方をしているとマイナスの方向へ、いいことだと思えば良い方向へと結果が変わる……つまり、考え方次第で未来は良くも悪くもなると気づき、「幸せ」とは特別な状況ではなくそうなる「能力」があるかないかの違いだといいます。幸せになる能力があれば、場所や状況に関わらず幸せになれる、と語っています。
運命は、自分の感覚で決まる
全編を通して「いいこと」を引き寄せるには、「自分の感覚(心の声)を信じる」ことが大切だと著者は語っています。セドナではこの感覚が鋭くなっていたそうですが、例えば「メッセージを受け取る」「パワースポットに行く」など、スピリチュアル的に何か特別なものと考えられているようなことでも、意識の持ち方や考え方によって、特別にも意味のないものにもなるといいます。「パワースポット“だから”行きたい」というのではなく、心からそう思うか、ワクワクして楽しんでいるかに意味があるといいます。「運命」とは「その人の意識の集大成」だと語る著者は、自分の感覚に正直に「“今”を楽しむこと」が「うまくいく」コツなのだと語っています。
目次
- 「変化」を楽しむ
- 「今」を楽しむ
- 「あなたの感覚」を信じていい
- 日常にあるスピリチュアルな考え方
- 帰国してからの変化
- あとがき
- VORTEX of SEDONA
一言コメント
初めてのセドナを旅しながら著者が感じた、幸せに生きるためのスピリチュアルな気づきが書かれています。著者の描いたかわいいイラストと、巻末にはセドナの写真も収録されていて、ライトな旅行エッセイとして楽しく読みながら「うまくいく」ための考え方やヒントになることが、自然なアドバイスとしてすっと入ってきます。
注目の文章ピックアップ
・つまり、「ああいうふうにしよう、ああいうふうになりたい、ああいうところを目指そうと思っている……でも、それらはタイミングが揃ったらそうなるので、それとは別にこの途中も大事で楽しい」という感覚で暮らしていると、しばらくしてふと気付いたら、自分の気持ちを全部満たした望み通りの状態が近づいてきていることに気付くのです。簡単に言えば、「夢がかなった」という状況になるのです。
・いいことが起きたからワクワクするのではなく、はじめからワクワクしていたから、いいことが引き寄せられて起こったのです。そう考えると、運命はその人の意識の集大成だと思います。
・働くスタイル、結婚のスタイル、出産や子育てのスタイル、生き方自体のスタイルなど、どんなものでも、成功や正しさのマニュアルはなく、あなた自身がそこに「好き、幸せ、居心地がいい」などを感じていれば、それがあなたにとって正解の道です。
・結局、「今」に集中するのが未来を開運する最適の方法です。
今日を幸せに生きると、そのエネルギー(波動)が続いた未来は当然幸せです。
もし、まだ夢を実現していなくても、それとは関係ない別のこと、今日目の前にあることに幸せを感じてしまっていいのです。