祈り方が 9 割: 願いが叶う神社参り入門
- 著者:北川 達也
- 出版:コボル
- 発行:2018 年 12 月 1 日
- 価格:1500 円+税
- 頁数:288 ページ
- 評者:多部 歩
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
<<願いが叶う祈りのポイントは「感謝」と「利他」>>
「宝くじが当たりますように。」
「今年こそ結婚できますように。」
神社にお参りに行って、このようにお願いする人がいます。ですが、このような祈り方は願いが叶いにくいと著者はいいます。
願いが叶う祈り方とは「感謝が2割、愛情8割」です。
感謝の気持ちは、身の回りにある幸せに気づくことにつながります。
感謝の気持ちを伝えられる主なポイントは以下の通りです。
・その神社にお参りに来られたこと
・人間関係に恵まれていること
そして、愛情とは「利他」の精神です。
「宝くじが当たりますように」という願い方が叶いにくいのは、利己的な願い方だからです。宝くじの当選をお願いするときは、他者の幸せを目的として、自分の願いが実現するように願うのです。
「宝くじが当たって、家族みんなが笑顔になれますように」「私が結婚して、両親に安心してもらえますように」
「感謝」と「利他」の精神に基づいた祈りこそが願いを叶えると著者はいいます。
<<願いを叶えるお祈りにふさわしい服装と祈り方>>
願いを叶えるうえで大切なのは、ふさわしい服装と振る舞いです。
ふさわしい服装とは以下の 3 点を満たしたものです。
・他人に不快感を与えないもの
・目立たないこと
・控えめなこと
そのため肩や膝、つま先、かかとの露出を控えましょう。暑い時期は鳥居をくぐる前に1枚上着を羽織って対応しましょう。帽子をかぶっているときは、必ず脱帽してください。
服装を整えてお祈りすることで、神様に対する礼儀や心構えを示せます。
神社の鳥居をくぐったときは 15 度の角度でお辞儀をします。鳥居でのお辞儀は帰るときも同様に行ってください。
参道を歩くときは、木々のざわめきや鳥の声、玉砂利の鳴る音などに意識を向けます。五感をフルに活用して神様と静かに向き合いましょう。
ただし、木に抱きついたり触れたりしてはいけません。接触によって傷が付くと、枯れてしまう恐れがあります。
お祈りするときは、お賽銭を入れてから「二󠄀拝二󠄀拍手一拝」してください。拝とは 90度のお辞儀を示します。つまり「2度深くお辞儀をして柏手を2回打ち、1回深くお辞儀をする」ということです。
<<清浄な祈りは自分自身を成長させる>>
願いを叶えるために必要なのは「愛情を込めた祈り」であり、特殊な能力は必要ないと著者はいいます。
感謝と利他の精神に基づいた清浄な祈りによって、自分自身のメンタルが安定していくのを実感できます。
安定したメンタルで過ごせるようになれば、ピンチに陥ったときでも冷静でいられるうえ助けてくれる人が現れるでしょう。
「祈り方が9割」を読み、祈りの本質を知ることは、自分自身が清浄な心を持つことにもつながります。
目次
- 願いを叶えるための「十の扉」
- 序章
- 第一の扉 神社参りの入門 知識 編
- 第二󠄀の扉 神社参りの入門 服装 編
- 第三の扉 神社参りの基礎 参道 編
- 第四の扉 神社参りの基礎 賽銭 編
- 第五の扉 神社参りの基礎 祈祷 編
- 第六の扉 神社参りの応用 神話 編
- 第七の扉 神社参りの応用 神道 編
- 第八の扉 神社参りの応用 歴史 編
- 第九の扉 神社参りの実践 感謝 編
- 第十の扉 神社参りの実践 愛情 編
- 結び
一言コメント
本書は、お賽銭やご祈祷などに込められた意味を丁寧に解説しながら、願いを叶えるための祈り方をレクチャーしています。また、本書の構成自体が、神社の構造に沿っているようです。鳥居から本殿に進むように、神社の正しい知識を身につけながら祈りの本質にたどり着けます。
注目の文章ピックアップ
・神社参りは、一時頑張るものではなく、継続することによって価値が生まれてくるものです。定期的に神社参りを続けていると、私たちの感性は研ぎ澄まされていきます。
・いい神社とは、「社殿などを修理し、祀りに専念している神社」といえます。
このことは、神社の長い歴史の中からも伝えられていることです。ここでいう「修理」とは、神社境内にある施設などを直すことはもちろんのこと、「清掃」や「維持管理」なども含まれています。
・礼とは、「他人に不快感を与えない配慮」をいいます。具体的には、「目立たないこと」、「控えめなこと」です。また、礼は、規律や規則ではなく、臨機応変に対応するものとされています。
・畏敬の念とは、神様に対して、「畏れむ心」をいいます。例えるなら、身だしなみを整え、背筋を伸ばすような気持ちのことです。
・願いを叶える神社参りは、人と人との交流ではありません。人と神なるものとの交流なのです。
・本殿と拝殿を中心に、神社境内も「聖なる空間」といえます。
このように考えると、本殿と拝殿だけでなく、神社境内を撮影することに対しても「節度をもつ必要がある」といえます。まして、ブログや SNS への節度のない写真や動画などの個人的な投稿も避けたいものです。