新装版 すべては今のためにあったこと ~今、誰もが「みたま(御霊)」に戻る新しい時代の中で~
中山 靖雄 中山 緑 入江 富美子(2022/11/23)

 

新装版 すべては今のためにあったこと ~今、誰もが「みたま(御霊)」に戻る新しい時代の中で~

  • 著者:中山靖雄 中山緑 入江富美子
  • 出版:ヴォイス
  • 発行:2022年11月23日
  • 価格:1,600円+税
  • 頁数:304ページ
  • 評者:稲村 響子
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

本書は、2013年に刊行された中山靖雄氏の初著書『すべては今のためにあったこと』の新装版です。
現代を生きる私たちが日々ふと忘れてしまう……けれど、本当は心に留めておいていなければならない、人間として大切なことがぎっしりと詰まっています。
新装版を刊行するにあたり、中山靖雄氏の妻、中山緑氏と『すべては今のためにあったこと』にて出版に携わった入江富美子氏の特別対談も収録されています。

《著者「中山靖雄」氏について》
本書の著者である「中山靖雄」氏は、1940年熊本県に生まれ、62年に学習院大学政経学部を卒業後、公益財団法人修養団に勤務します。65年に講師となり、理事、伊勢青少年研修センター所長、常務理事を歴任、伊勢道場長などを務め、2015 年に逝去しました。
著者は全国で公演活動を行い、「伊勢の父」と呼ばれ、のべ40万人の人々がそのお話に涙したといいます。

また、著者が勤めていた公益財団法人修養団は、1906年に蓮沼門三氏(初代主幹)によって創立。今年(2023年)で116年になります。歴史ある“愛と汗”をモットーとした社会教育の非営利団体として、生涯学習に貢献・尽力してきました。

《子育てで大切なこと》
子育てにおいて大切なことは、日々の声かけや挨拶と、もうひとつあると言います。
それは、赤ん坊の頃から幼児の頃までの綺麗な頃の気持ちのまま育つように、どのように「ほこり」を積まないようにしてやるかです。
「ほこり」とは、大人の持つ、人を疑うなど物事を悪いほうに考えてしまう癖や詮索、心の働きなどをいいます。

《天は親なり》
また、どんな親だから尊敬できる、どんな親だから尊敬できない、ということではありません。
どんな親であろうと、この親だったから、この親がいてくれたから、私がこの世に生まれてきたということを、どうかわかってほしいと著者は訴えます。

《「魂」は「たま」と「しい」》
著者は、「魂」というのは、「たま」と「しい」に分かれると言います。
「たま」は「みたま(御霊)」ともいい、天本来の働きをするものだそうです。
「しい」は「心」です。「楽しい」「嬉しい」「悲しい」……など、感情を表す言葉に「しい」がついていると著者は説明しています。

天から与えられた役割を果たそうとする「たま」と自分を中心とした思いが働く「しい」。人間が生きていくためには、この「たま」と「しい」の両方が必要なのです。

《自分の使命》
また、「使命」を知るためには、足元を見ることしかないのだと著者は言います。足元に起こること、ふと思わされること、出会わされることを大切にし、「これが縁なんだな」と、味わって消化していけば「使命」がやってくるそうです。

《みんな自分に関係のあること》
物事が起こるということは、何か理由があるから起こるのだそうです。その出来事から人生を変えていくこともできると、著者は教えてくれます。子どもであろうと、大人であろうと、気づける時に気づいたら変われるのです。

自然の中で生かされている私たちは、間違いなく、お父さん、お母さんとつながっているということを自覚すること、著者は言います。
「お父さん、お母さん、ありがとう」と、まず思いましょう。そうして、親に伝えていきましょう。

目次

  • はじめに
  • まえがき
  • 何気ない日々の中で心を修めていく
  • 見えない世界を感じて生きる
  • 天から与えられた役割はみな尊い
  • すべては今のためにあったこと
  • 日本人が伝えてきた大切なこと
  • あとがき
  • 新装版出版記念特別対談収録――於伊勢

一言コメント

本書を読んでいて、自然と涙が流れてきました。人間の心の深い部分に触れることができた――そんな印象です。書かれてある内容は難しくなく、頭では理解できる。しかし実際、自分の身に同じようなことが起こった時、とっさにそのように動くことができるだろうか。考えさせられることがたくさん詰まっています。

注目の文章ピックアップ

・みなさん、いろんな条件があるでしょう。それぞれの条件の中で、今を喜びに変えながら生きていくこと。それが、世界を清めていくのです。

・お墓の掃除をすれば家庭がうまくいくなんて、そんなに簡単にはいかないと思う方がいらっしゃるかもしれません。けれども、その通りにはいかなくても、何もやらなければ花は咲きません。

・何事も水の流れのように上から下へと流れていきます。上が汚いものを流すと、下は全部汚くなっていきます。上は大事だとわかっていたからこそ、上を「かみ」とし、神様の「かみ」としたのです。

・「みたま(御霊)」どおりに生きるとは、自分だからこそ与えられたその天での役割を素直にまっとうすることです。

・「生まれただけですごいんだ。生きてることは素晴らしい」、こういうことをしっかりわかっていないと、何かができるかできないかで自分を判断してしまい、価値がないと思ってしまうのです。

・昔はそれぞれが自分のできることで「はたを楽にする」という考えがありました。それが、「傍(はた)」を「楽」にする、「はたらく=働く」ことだったのです。

・私の家内のモットーは、「済んだことはみんないいこと。これから起きることもみんないいこと。わたしに悪いことが起ころうはずがない」です。

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