「ありがとう」の教科書
武田 双雲(2022/7/4)

「ありがとう」の教科書 良いことばかりが降りそそぐ感謝の技術30

  • 著者:武田 双雲
  • 出版:すばる舎
  • 発行:2022年7月4日
  • 価格:1,300円+税
  • 頁数:208ページ
  • 評者:向井 未央
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

《自分の言葉が行動を決める》
本書には、自分が発する「言葉」が私たちの行動を決めていると書かれています。

著者いわく、望みを叶えるためには、その思いに一致した言葉を使うことが大切です。

発した言葉はまず脳へ伝わります。その後、脳へ伝わった言葉により、プラスの行動またはマイナスの行動をするかが自動的に決まる仕組みです。

そのため、マイナスの言葉を口にすれば脳はマイナス思考になり、プラスの言葉を使えば脳はプラス思考になるのだと、本書では説明されています。

そこで、自分が普段どのような言葉を使っているかに気付くために、著者は「感動言葉」と「不安言葉」の2つを指針とすると良いと提案しています。

著者が述べる「感動言葉」とは、プラスのエネルギーをもつ下記の表現などです。

・ありがとう!
・おかげさまです
・大丈夫だよ
・できる
・うれしいなぁ

また「不安言葉」は、マイナスのエネルギーをもっており、次の表現などが挙げられています。

・は?
・無理だよ
・できない
・どうせ
・でも

誰かの話に対して、自分がどのようなリアクションで聞くことが多いかを振り返ると、普段どちらの言葉を使っている可能性が高いかが見えてくるでしょう。

また著者は、自分の使った言葉がもつエネルギーは、自身に戻ってくるとも述べています。よって、「感動言葉」を使うことはリアクションをされた相手だけでなく、自分にもプラスなのです。

「感動言葉」を意識して使うことで、感謝の気持ちを生み出せたり、その場の空気や人との関係性を明るいものへと変えていけたりします。

《感謝することで生まれた著者の変化》
「ありがとう」は、感動言葉に含まれています。

著者はこれまで、「ありがとう」という感謝の気持ちが、心や身体、人間関係などにポジティブな影響を与えることを体感してきました。

感謝のエネルギーには、ネガティブな要素がないためです。

かつて単なるポジティブ思考だけでは、ネガティブな影響を受けることもあったと著者は述べています。しかし、「今あるものに感謝をする」ことを実践し、より楽に生きられるように変化したそうです。

さらに、感謝は良質で最大のエネルギーを発揮したいときにも力を発揮します。

書道家である著者は、文字を書く際に、誰かがつくった筆や紙などの道具、漢字や文字などを「お借りする」ということに感謝を向けるそうです。

すると「書かせてもらっている」という感覚が生まれ、短い時間でも最大のエネルギーを発揮でき、最高の作品を生み出すことにつながっています。

このように、感謝は強いエネルギーを持っており、感謝するほどさらに感謝したくなるできごとが増えていくのです。

《感謝を増やすためのポイント》
感謝を感じる時間を増やすために、本書には次のような内容が紹介されています。

・苦手なことや面倒くさいことに感謝をする
・みんなのおかげという意識をもつ

人は苦手なことには苦痛を感じますが、イライラしながら行うのと、感謝しながら行うことでは結果も変わってきます。

苦痛なことに感謝できると、面倒くさいことがない世界になっていき、幸せも感じられるでしょう。

また、「みんなのおかげで」という意識を持つことで、何か結果を出した際にまわりの人から支えられていることに気付けるはずです。

「みんなのおかげで」を口ぐせにしている成功者は、結果を出し続けています。

ほかにも本書には、誰かにネガティブな感情を抱いたときにどうしたら良いかや、自分を愛するためのセルフケアなどについても紹介されています。

人、自分、日常や出来事へありがとうと感じるきっかけになる一冊です。

目次

  • Prologue
  • 第1章 日常の景色がガラッと変わる「ありがとう」の奇跡
  • 第2章 自分のまわりが“好きな人だらけ”になる考え方
  • 第3章 毎日が“幸せであふれる”シンプルな習慣
  • 最終章 良いことばかりが降りそそぐ“感謝”の技術
  • Epilogue

一言コメント

紹介されているなかでも「SNSに今日の感謝を書く」という方法は、素敵だと感じた1つです。自慢だと捉えられてしまう場合もあるらしく、感謝の気持ちをもつと同時に、誰かの感謝も受け入れられる自分でありたいと思えました。毎日の中に感謝を増やし、より幸せに生きたい方へおすすめの書籍です。

注目の文章ピックアップ

・プロローグでお伝えしたように、多くの人は、感謝というものが、何か恩恵を受けたときにするものと思っています。
もちろん、それも大事です。
しかし、もっと大事なのは、今あるものに気づき、それに感謝をすることです。

・感謝には、「非感謝」や「無感謝」といったような反対語がありません。
感謝と相反するものは「当たり前」です。

・もっとも良いのは、相手との違いを「素晴らしい」と思えることです。
比較することでわかる相手との差異に感謝できたら、人間関係の悩みはすべて消えます。

・たとえば「今日は嫌なこともあったけど、愛犬が寄り添ってきてくれて励まされたなぁ」「仕事が忙しかったけど、帰宅したら妻の手料理がおいしかった!」など、今日1日のなかに隠された宝を見つけることができれば、ポジティブな気持ちでその日を終えることができます。

・人は、一度にひとつの感情しか抱けません。
「不満」と「感謝」を同時に抱くことはできないのです。

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「ありがとう」の教科書 武田 双雲 すばる舎

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