運玉 誰もが持つ幸運の素
桜井 識子(2019/4/10)

 

運玉 誰もが持つ幸運の素

  • 著者:桜井 識子
  • 出版:株式会社幻冬舎
  • 発行:平成31年4月10日
  • 価格:600円+税
  • 頁数:306ページ
  • 評者:井口まどか
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

豊臣秀吉といえば、安土・桃山時代の戦国武将で、織田信長に変わって天下統一を果たしたことで知られています。農民出身で、信長の家臣として仕えた後に大出世し、天下人になった、歴史的な強運の持ち主です。著者である桜井識子氏は、その強運をどこで手に入れたのかが気になり、大胆にも秀吉に直接聞きに行きました。秀吉から伝授された強運になる方法を、筆者は惜しげもなく、本書の中で紹介しています。

《桜井識子氏について》

本書の筆者である桜井識子氏は、霊能者の祖母、審神者(さにわ)の祖父を持ち、幼少の頃から神仏や霊を身近に感じながら育った経緯があります。筆者自身も1,000以上の神社仏閣を参拝し、現在、神仏研究家として活躍中です。また、神仏から受けた恩恵やご加護を紹介するとともに、その方法について広く伝える活動も行っています。

著者には、神仏、自然霊、故人の声が聞こえ、姿も見えるといいます。しかし、こうした能力は自然に身についたわけではなく、厳しい修行を重ねた筆者の努力の結果にほかなりません。その筆者が豊臣秀吉から直々に聞いた強運になる方法は、リアリティと説得力があり、読み手の心をグッと捉えて離さないのです。

《豊臣秀吉に聞いた強運を手に入れる秘訣》

運の良い人・悪い人は何が違うのか、強運になるコツを知りたい、と考えた筆者は、農民から天下人に立身出世した特別な強運の持ち主である豊臣秀吉に話を聞くために、秀吉のお墓を訪れます。

秀吉に話を聞いた筆者によると、「運」はもらうとかあげるとかではなく、育てるものであるといいます。さらに、運は小さな玉の形をしており、1人1つずつ、私たちの誰もが天から平等に授かるものだと述べています。つまり、すべての人間に幸運を手にするチャンスがあるのです。

小さな玉の形をした運が、いわゆる「運玉(うんだま)」であり、人生においてラッキーなできごとがあったときに、天から1つだけもらえます。この運玉が大きくなることで、運も徐々に強くなっていき、強運につながるのです。

《運は育てるもの》

天からもらった運玉をそのままにしておいても、大きくはなりません。筆者によると、「運玉を持っている人は大勢いても育てる人はいない」と秀吉が言っていたといいます。つまり、運は自分で育てなければならないのです。

大変ありがたいことに、本書の中で、運玉を大きくする方法についても紹介されています。もらったばかりの運玉は、お米1粒の半分ほどの大きさで、小さなビーズ玉のようだといいます。運玉をもらったら、心の中に錦の袋をイメージしてつくり、その中に入れて大切に育てるのです。その後、ラッキーなできごとがある度に、袋から運玉を取り出して、「ありがとう」と感謝しながら撫でることで、徐々に大きくなっていくといいます。

筆者が秀吉に聞いた話では、運玉はスイカくらいの大きさにまでなるようです。筆者自身も、運玉を育て初めてから2年ほどでグレープフルーツくらいのサイズになったと述べています。些細なできごとでも、「私はラッキーだ!」と思って感謝し、運玉を撫でてあげれば、どんどん大きくなるに違いありません。

運玉を育てる、つまり感謝の心を育てることの大切さを教えられる1冊です。

目次

  • はじめに
  • 第1章 「運玉」の育て方
  • 第2章 運命を変えることはできるのか
  • 第3章 幸運を引き寄せるコツ
  • 第4章 プチ修行をやってみました
  • 第5章 比叡山延暦寺での修行体験
  • 第6章 その後の秀吉さん
  • おわりに
  • 文庫版 おわりに

一言コメント

筆者が、歴史上の有名人物である豊臣秀吉から直接聞いた強運を手にする方法が紹介されているほか、現在の秀吉の様子にまで言及した興味深い内容です。堅苦しさも難しい表現もなく、最後まで気軽にスラスラと読めます。幸運を引き寄せるコツを知りたい方に、積極的に読んでいただきたい書籍です。

注目の文章ピックアップ

・秀吉さんによると、運はもらうとかあげるとか、そういうものではないそうです。「育てるもの」だそうです。

・なにか、ツイてるなぁ、と思うことがあったときに、運玉を袋から取り出し、「ありがとう、ありがとう」と言って撫でてあげます。

・自分の「運」「ツキ」という部分に意識の光を当てなければ、運が良くなる運玉をもらう受け皿は持てない、ということです。

・地上に生まれ出ることが決まって、どんな人生を歩むことにするのか…その計画を練るのは“自分”です。

・そして本気で、人のために人生を使いたい、奉仕したい、と心から純粋に思えば神さまは力を貸してくれます。

・未来がまったく見えない人間は、見えないがゆえに現在だけで物事を考え、ああでもないこうでもないとワーワー騒ぎます。

・自分をネガティブな暗示に掛けたり、偏った考え方で縛ったりして、道を閉ざさないことが大切です。

・このように、本人は気づいていないかもしれませんが、実は多くの崇高な見えない存在がとても心配して見守っています。たくさんの愛で包まれているのです。

・ですが、神社仏閣に参拝するのも小さな修行、霊山に登るのも修行、ということを知れば、それならコツコツ積み重ねていけるという人もいらっしゃるのではないかと思います。

・人生の途中で何か悪いことをしても、後悔するような失敗をしても、それは一旦、横に置いておけ、とのことです。

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運玉 桜井 識子

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