こころの宝島 「1日5分」で人生が明るくなる方法論
- 著者:小林 正観
- 出版:株式会社清談社Publico
- 発行:2022年9月28日
- 価格:1,500円+税
- 頁数:238ページ
- 評者:西野 良子
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
著者である小林正観氏は、2011年10月に永眠されるまで、ものの見方や幸せな生き方を「見方道」として多くの人々に伝えて来ました。
この本は、そんな著者が1998年に「未来の智恵シリーズ」の5作目として出版した『こころの宝島 -知って楽しい日々の智恵-』を再編集したものです。
誰しも悩んでいるときは目の前の問題で精一杯になってしまい、ともすれば「自分は不幸だ」と思い込んでしまうこともあるものです。しかし人生の「宝」は、実は日々のささやかな生活の中に溢れているのだということに気付かせてくれます。
自分の見方を変えることにより、そんな「宝」を探すのが上手になり、「幸せの達人」にもなれるのだと著者は言います。そのためにはどのような見方や考え方をすれば良いのかということが、小林正観氏のユーモアを混じえた優しい語り口で楽しく学ぶことができる本です。
<<幸せも不幸せも「そう思う心」が決める>>
「楽しさ」や「喜び」、「幸せ」というものが宇宙に存在しているわけではなく、「そう思う心」があって初めて「楽しい」とか「幸せ」とかいうものの存在が分かります。
つまり、いくら恵まれているように見えても、本人がそれに気付かなければ「幸せ」だと思えないという一方、大変苦労をしているように見えるような人でも、本人は「幸せ」をしっかり見つけて味わっているということもあるのです。
<<「ありがとう」の持つ不思議な力>>
感謝をすることが大切だとはよく言われますが、まずは心がこもっていなくても「ありがとう」とたくさん言ってみると良い、と著者は言います。「ありがとう」という言葉自体にすごいパワーがあって、自分だけではなくそれを聞いた人や物質にまで良い影響を与えてくれます。
病気が早く治ったり、ガソリンが長持ちして燃費が良くなったりという体験をしている人もいるほどです。
<<トイレは宇宙とつながっている>>
トイレの蓋を必ず閉めるようにすることで、なぜか金運が良くなるというお話をした著者に、それを聞いた人達から続々と「本当にそうなりました」という報告が届きました。著者が詳しく聞いてみると、ただ蓋を閉めただけではなく、必ずきれいに掃除してから蓋を閉めるようにしていたということが分かりました。
「どうして?信じられない」と言って何もしないより、トイレ掃除をすれば気分も良いし試すのは簡単です。素直に毎日実践してみようと思える人に、運は味方するのだとも言えます。
<<日常の中で宝が見つかるものの見方>>
どんなに良いセミナーに参加したり、瞑想会に参加したりしていても、それを日常生活で生かさなければ何もなりません。この本は、日常の中にこそ宝が溢れている、そんな宝はどのようにしたら見つけやすくなるのかといったことを、とてもシンプルに分かりやすく教えてくれます。
問題を抱えて悩んでいる人や、ついネガティブな思考で頭の中がループしてしまう人には特におすすめの1冊です。
目次
- はじめに
- 第1章 こころの宝になる「ものの見方」
- 第2章 「運命」に存在する素晴らしい宝
- 第3章 宝物に感じられる生き様、死に様
- 第4章 人生を「宝島」で過ごせる実践法
- 第5章 「人間関係」を宝の山にする知恵
- 第6章 心の「宝探し」をするキーワード
- あとがき
一言コメント
今では多くの人が知る、著者が広めた「ありがとう」や「トイレ掃除」での開運法ですが、実はこの本が、実例を挙げて初めて解説された本でした。いつの時代も、人々の悩みの本質はそれほど変わらないものですが、この名著の復刊により、新たに多くの人が自分の人生の中で「宝」を見つけていくきっかけになるはずです。
注目の文章ピックアップ
・そのフロッピーには、「私の人生は全て自分が設計図を書き、シナリオを書いた」と書いてあります。そのフロッピーをガチャンと頭に入れた瞬間に、もう不平不満・愚痴・泣き言・文句は出てこなくなるに違いありません。
・もしかしたら、私たちは、「嬉しい」とか「楽しい」とか「幸せ」とか「愛してる」「大好き」「ありがとう」という言葉を発した瞬間に“光っている”のかもしれません。
・そしてその発行した光は、周囲を物理的に明るくするだけでなく、目の前のものや人の組織・構造まで、変質させてしまうほどの力があるのかもしれません。
・とても不思議なのですが、トイレは、もしかしたら、宇宙とつながってるのかもしれません。
・コスト(経費)は無料。何か解決したい問題ができたら、ぜひ「ありがとう」をたくさん言ってみてください。問題がどんどん解決するかもしれません。
・自分にとっての恨みや憎しみ、呪いの対象であった相手を許すことで、誰が一番「得をした」のか。言うまでもなく、最も“得”をするのは自分なのです。
・一方、「こうなると嬉しい」「こうなると楽しい」「こうなると幸せだ」と思ったときは脳波がα波になり、不思議が力が助けてくれます。