今日、誰のために生きる?
ひすいこたろう SHOGEN(2023/11/3)

今日、誰のために生きる?

  • 著者:ひすいこたろう SHOGEN
  • 出版:廣済堂出版
  • 発行:2023年11月3日
  • 価格:1,600円+税
  • 頁数:219ページ
  • 評者:井口 まどか
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

本書は、作家のひすいこたろう氏とペンキ画家のSHOGEN氏との共著です。

ある日、ひすい氏が仲間と湯河原の温泉に浸かっていたところ、それまで見ず知らずのSHOGEN氏に声をかけられたのが知り合うきっかけでした。

温泉に入りながら、SHOGEN氏はアートを学びに行ったアフリカの村でのできごとや、村人たちに教えてもらったことなどを語ります。その内容に感銘を受けたひすい氏が、SHOGEN氏の話を大手動画配信サービスで発信しました。

さらに、その動画を見聞きした出版社の編集者によって書籍化が実現したという、まさに奇跡の1冊です。

《著者「ひすいこたろう」氏と「SHOGEN」氏について》
本書の著者のひとりであるひすいこたろう氏は、作家、コピーライター、幸せの翻訳家、心理カウンセラーなどとして活動中です。「視点が変われば人生が変わる」をモットーにしており、ものの見方を日々追求しています。大手動画配信サービスで、ほぼ毎日配信している「名言セラピー」も人気を集めています。

2人目の著者、SHOGEN(ショーゲン)氏は1986年に京都府で誕生し、社会人になって会社に勤めていましたが、ある日、京都市内の雑貨屋に飾られていた1枚のペンキアートに魅了され、画家を目指すことを決意しました。

その絵は「ティンガティンガ」と呼ばれる、アフリカのタンザニアのペンキアートで、SHOGEN氏は色の鮮やかさや発色の美しさに惹かれたと述べています。

このティンガティンガとの出会いをきっかけに、SHOGEN氏はそれまで勤めていた会社を退職し、単身でアフリカに渡って、タンザニアのブンジュ村で生活しながら絵を学びました。

本書には、そのときのエピソードが詳しく書かれているほか、SHOGEN氏が村人たちから教えられた「幸せがずっと続く秘訣」について、わかりやすく解説されています。

《アフリカの小さな村が教えてくれた日本人の心とは?》
本書は主に2つのパートから構成されています。前半のパートで紹介されているのが、SHOGEN氏がブンジュ村での生活を通して学んだ30のストーリーです。

ブンジュ村はアフリカのタンザニアにある、人口200人ほどの小さな村です。この村で、SHOGEN氏はカンビリ一家の自宅で家族と一緒に過ごしながら絵の勉強をしていました。

村での経験を通じて、SHOGEN氏はアートだけでなく、幸せとは何か、どうしたら幸せに生きられるかを村人たちから教えられたといいます。

あるとき、SHOGEN氏は、ブンジュ村の村長の祖父がシャーマンであり、時空を超えて日本人と交流していたことを知ります。

さらに、本書のタイトルであり、村民の間でもよく使われる「今日、誰のために生きる?」のフレーズも、かつての日本人の口癖だったことを知り、日本の文化に感動したとも述べています。

「今日、誰のために生きる?」に対する答えは、「自分のために生きる」です。

ブンジュ村のあいさつとして使われているこのフレーズが、日本人の幸せに生きるための知恵だったことに目から鱗が落ちる思いがする1冊です。

目次

  • プロローグ 「効率よく生きたいのなら、生まれてすぐ死ねばいい」
  • Part1 ずっと幸せであり続ける奇跡の村
  • Part2 幸せがずっと続く6つの秘訣ーシックス・センス
  • エピローグ 今日も、自分のために生きる/僕らのニュージャポニズム

一言コメント

本書の前半に書かれている、SHOGEN氏のアフリカ滞在中のエピソードはどれも感動するものばかりです。村人たちがSHOGEN氏にかけた言葉に気づかされることがたくさんあります。後半で解説されている幸せが続く6つの秘訣と、それらを自分の中に落とし込むための具体的なワークも必見です。

注目の文章ピックアップ

・人間は、自然から生まれてきた。だから、圧倒的な自然に包まれた時に、すべてのことをゆるせるんだ。

・「人と話す時は、その人を抱きしめるようにして話すんだよ」

・どんなに仕事に誇りを持っていても、それ以上に大切なものが何かを知っています。まず自分自身を、そして目の前の人や家族を最優先にしているのです。

・自分が自分の一番のファンであること、それは自分に愛を注ぐことになり、それは周りの人にも愛を注ぐことにもなるのです。

・感謝の気持ちを伝えるという行為は、喜びにあふれた気持ちを伝えるということ。

・「その一瞬一瞬を味わい、感じるということが、生きるということだよ」村長はそう教えてくれました。

・心にゆとりを持ち、一つひとつの所作や吐く息、吸う息まで意識を向けて味わう。そんなふうに生きることで、小さな日常から大きな幸せと豊かさを受け取って生きているのが、ブンジュ村の人たちであり、かつての日本人だったのでしょう。

・永続的に幸せになるには、「幸せを感じる心」を育てていくしかないんです。

・自分を大切にして初めて、他者という宇宙と喜びで繋がれるのです。

・今は「ある」ものに目を向けて、丁寧に暮らしを味わい、今ここを楽しむ時代にゲーム・チェンジしているんです。

・人は長所で尊敬され、短所で愛されるのです。

・生まれた時から日本語を学んできた僕らは、生まれた時から自然と共感共鳴できる感性を培ってきたとも言えるのです。

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今日、誰のために生きる? ひすいこたろう SHOGEN 廣済堂出版

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