奇跡のコース
香咲 弥須子(2023/11/1)

奇跡のコース 最初の5ステップ 基本となるポイントを実践して奇跡を生きる!

  • 著者:香咲 弥須子
  • 出版:ナチュラルスピリット
  • 発行:2023年11月1日
  • 価格:1,800円+税
  • 頁数:334ページ
  • 評者:峯岸 悠
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

奇跡のコースと聞くと、「何でも願いが叶う人になるということ?」と思う人もいるかもしれません。しかし本書の目的は、自分への理解を深めて曖昧なアイデンティティをはっきりさせ、真実を見つめることにあります。

多くの人は、願いを叶えて満たされた状態になるために、見えている現実を変えようとします。しかし、それはうまくいかなかった人も多いのではないでしょうか。

見える世界を変えたいと考えるとき、まず変えるべきは自分の心の状態です。自己理解が深まり気づきを得る度に、それに呼応して現実が変わることを目の当たりにすることになるでしょう。

本書では、自分の心を見つめ、どのように使っていけばよいのかを丁寧に解説しています。心は本を読むだけでは変わりません。心と向き合うことはトレーニングあるのみです。本書では心との向き合い方や実践例、セミナーでの質疑応答の書き起こしなどを通じて、心との対話のコツを伝えています。

<<著者「香咲弥須子」氏について>>
ニューヨーク在住で、1995年から奇跡のコースを学び始めます。2004年にヒーリングコミュニティセンターCRS(Center for Remembering &Sharing)をマンハッタンに設立しました。今は、奇跡のコースの教師、作家、翻訳家に従事するとともに、CRSを中心に、セミナー講演会などを世界各国で行っています。

<<ホーリースピリットの声を聴き、実践することで奇跡が起こる>>
本書では、心の中にいる見えない教師であるホーリースピリットに尋ねアドバイスを実践することで、奇跡が起こると伝えています。ここで伝える奇跡とは、「愛のしるしに気づくこと」です。

私たちの思いや、自分の人生、自分の世界は、すべてエゴが見せているものです。エゴには、過去のつらい記憶や、「自分には足りないものがある」という思い、罪悪感などのねじれた思いが詰まっています。エゴのねじれたフィルターを通じて、世界を見ているのです。

エゴは、私たちに愛のしるしを見せないように嫌なことを見せます。奇跡を起こすためには、エゴの奥に眠るホーリースピリットの存在に気づき、この声に耳を傾ける必要があるでしょう。迷いが生じたときも、他人の意見ではなく、自分の内側にいるホーリースピリットの声に集中することが大切です。

何か心が揺らいだら、ホーリースピリットに「助けてください」と願いましょう。エゴに惑わされている状態から抜け出し、真実を見つめるための手助けをしてくれますよ。

<<エゴが見せる嘘に気づいて、愛の視点に戻る>>
私たちは本来、心だけの存在で、体や人生もエゴが見せている自意識です。体は疲れてしまったり、お金は減ってしまったりすると感じるのは、エゴを自分だと誤認しているからだと本書では伝えています。

たとえば、「使えば減る」という考えはエゴが見せている嘘だと気づき、その考えから抜け出すために、与え続けることをすすめています。しかし、自分に無理をさせる必要はありません。与えすぎて困ってしまう状況になるのは、エゴに惑わされているからです。ホーリースピリットの声に耳を傾けて、自分のできる範囲で与え続ける練習をしましょう。

本書ではほかにも、エゴが見せる嘘に気づき、愛の視点に戻るための実践例がたくさん紹介されています。

目次

  • はじめに
  • 1 奇跡のコース101 最初の5ステップ
  • 2 奇跡のコースを日常に落とし込む
  • あとがき

一言コメント

奇跡のコースとは、イエス・キリストの教えをもとにした自己理解プログラムです。エゴの声に惑わされず、真実を見抜く力を育てる方法が実践例とともに紹介されています。さまざまな情報が錯綜する世の中で自分を見失ってしまった人が実践すれば、自分を取り戻し愛と奇跡にあふれた世界で生きられるようになるでしょう。

注目の文章ピックアップ

・「奇跡に難しさの序列がない」ということを学ぶということは、すなわち「問題解決に難しさの序列はありません」ということなんですね。

・エゴは私たちに嫌なことを見せます。何故ならば、エゴは私たちに愛のしるしを見せたくないのです。

・そのように違いを作ることを目標にしてやっていくと、人と自分が切り離されていきます。そして、自分が努力を病めると、人との違いを再生産していけないので、自分は社会から落ちこぼれると思っています。

・豊かさというのは、お金の額のことではなく、心配する必要がないということです。心配せずに、喜びだけに意識を向けていられるということです。

・使えば減ることをどこかで信じているということは、この宇宙の創造者である神―と呼ばせていただきますが―を疑っていることになります。「神が自分に与えてくださる愛の量は決まっている」というふうに思っていることになります。

・常に聞くこと。何故なら、自分でやることは、エゴがやることだからです。エゴではなくて、自分のほんとうの心、すべてをわかっている―すべてをもっていて、使えば使うほど増えていく、自分の中の自分という永遠のいのちの源を教えてくれる自分自身の、そして自分自身とはとても思えない声―その声に尋ねて、その声の答えを受け取ることをしなくてはなりません。

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奇跡のコース 最初の5ステップ 香咲弥須子 ナチュラルスピリット

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