あなたをぐんぐんしあわせに導く運命の脚本の書きかえ方
- 著者:三宅マリ
- 出版:幻冬舎
- 発行:2017年10月10日
- 価格:1,200円+税
- 頁数:222ページ
- 評者:岸本千恵美
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
あなたをぐんぐんしあわせに導く運命の脚本の書きかえ方は、セラピストの三宅マリさんが自身の幼少期からの体験とカウンセリングの実例をあげて、幸せになれない人の根本的な原因をとてもわかりやすく説明している書籍です。
■幼少期の奇遇な環境
著者は、第16.22代内閣総理大臣の山本権兵衛の玄孫(やしゃご)として生まれ、何不自由なく育てられました。
その山本権兵衛の初孫である著者の祖母・輝は40歳のときに失明をしてしまいます。
著者の祖母は、失明という苦難の中で「目に見えない偉大な存在」を確信しながら神道の教会を開き、福祉活動や青少年育成に貢献し、勲五等宝冠章を受賞するなど、大きな業績を残しました。
幼い頃から祖母の活動に接してきた著者は、祖母のように一人ひとりに寄り添った心の救済を自分もやる!と心に決めていました。
しかし、著者が11歳の時に祖母が亡くなり、心の指針を失った著者はその夢を封印し、23歳で宗教団体の三男と結婚します。
■結婚で「宿命と運命の脚本」を読み間違える
宗教団体の三男と結婚をした著者は、これで自分の宿命と運命の脚本を夫に肩代わりしてもらえると信じて、サポートする側に回って生きてきました。
しかし、それは祖母の教えを広めるという幼い頃からの夢を潜在意識の奥に封印してしまうことに気付けませんでした。
他人から見ると絵にかいたような幸せな結婚生活を送りながらも、著者の魂が自分自身を認めていなかったため、重度の抑うつ症を発症してしまいます。
■「感謝」が「しあわせ」への近道
障害や不都合は自分の成長を助けるために起こる事であり、それらは未熟な自分を成長させるために「与えられていた」事象に気づいた筆者は、心から「おかげさま」という感謝の念が沸き上がり、苦しみから解放されました。
「変わりたい」と願うのなら、「変えたい」気持ちにポジティブな意志を込め、常に心を「しあわせ」の方向に向かわせておくことが必要です。
コーチングの神様と言われているアンソニー・ロビンスは「大切なのはときおりすることではなく、いつもしていることだ」と言っています。
これは、適切な時に、適切な場所で手を広げて待っていなければ「ここぞ!」というチャンスはつかめないという意味です。
全ての人が「幸せな人生」を歩みたいと願っているはずですが、「幸せな人生」を遠ざけている原因が自分自身の中にあることは意外と知られていません。
この本は、誰にでもわかりやすく「幸せな人生」への近道を教えてくれる1冊となっています。
目次
- はじめに
- 第1章 なぜ、思ったような人生を送ることができないの?
- 第2章 生き方を決定づける2冊の脚本
- 第3章 脚本の変更を妨げるのは、あなたを縛りつける鎖
- 第4章 自分の生きグセを振り返る
- 第5章 どうしたら人生のV字回復を起こせるの?
- 第6章 人生脚本をいあわせで彩るために
- 第7章 【事例集】「運命の脚本」を書きかえて、しあわせを引き寄せる
- あとがき
一言コメント
スピリチュアルのカテゴリですが、難しい専門用語などはなく、誰にでもわかりやすい文章表現で書かれていますので、どなたにでも簡単に読み進められます。
特に女性は、結婚・出産・育児などで、自分自身を置き去りにしてしまう時期もあると思います。
そんな悩める年代の女性には共感を持って読んでいただけると思います。
注目の文章ピックアップ
・人は、知らないうちに、書き上げてしまった「運命の脚本」に沿って生きています。
脚本があなたをハッピーエンドに導いてくれることもあるでしょう。
でも、ときには、脚本があなたを縛りつけ、魂が望む生き方からとおざけてしまうことがあります。
・もしかしたら、今、必死になって追い求めているのは、ほんとうに望んでいる「しあわせ」ではないのでは?
それが「しあわせ」だと思い込んでいるけれど、実は心の深いところで望んでいるのは別のものではないでしょうか。
・自分の「しあわせ」を見失ったまま、世間の「幸せ」基準に合わせて、そちらを一生懸命追い求めても、心が満たされるはずがありません。
・「自分がしあわせでないと、大切な人をしあわせにすることはできない」のです。
これは、特に子育て中のお母さん、この先母になろうとするすべての女性にぜひ、知っておいてほしいのです。
・受け入れるにせよ、あきらめるにせよ、「運命の脚本」を書きかえるためには「宿命の脚本と向き合い、そして自分がどこに向かうのか「ゴール」を自覚することが必要なのです。
・あなたがダメと思っていることの多くは、やったって(やらなくたって)まったく問題のないことです。とにかく1 回やって(やめて)みましょう。
・タテマエで教えられた子どもの頃の常識を、後生大事に守る必要もありません。