心の嵐を青空に
美輪 明宏(2016/12/14)

 

心の嵐を青空に

  • 著者:美輪 明宏
  • 出版:一般社団法人 家の光協会
  • 発行:2016年12月14日
  • 価格:1,400円+税
  • 頁数:23ページ
  • 評者:中里 ひとみ
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

心の嵐を青空には、シンガーソングライターだけにとどまらず多方面でマルチな才能で活躍している美輪明宏さん
自身の経験から築かれた考えに基づき、様々な悩みを持つ35人の相談者に対し愛情を込めて的確なアドバイスを通し、
人生を楽にする方法が書かれています。

【感情的にならず、冷静に分析し行動すること】

人間の中に混在している情緒と理性の情緒が理性を翻弄することにより悩みが生じ、解決を難しくしているそうです。
特に家族間や親戚付き合いで生じた悩みは、血縁やDNAの類を1番に考えるのではなく自分の置かれている立場を理解し自分の価値観ではなく客観的に考えるよう相談者に言っています。
またママ友や職場の同僚との付き合い方の悩みに対しても、付き合いは腹六分目にとどめ感情的にならず超然とした態度を取ることを勧めています。
大切なのは発想の転換をしてプラス思考になれるように自分の感情をコントロールすることが何よりも重要であり大切なことのようです。

【感謝の気持ちや思いやりを持つことが大切】

著者は人間関係で生じた悩みに対しては相手との関係を足し算引き算で冷静に、客観的に計算してみて感謝すべきことをみつけ感謝の気持ちを相手に伝えれば相手の気持ちや態度も変わってくるはずだと言っています。
なにかにつけ、自分がいちばん不幸だという被害妄想に陥り自己主張ばかりする人ほど思いやりが欠けているのだそうです。
それと同様になにかをやってあげたという恩着せがましい精神は捨てて自分のためにやっていると思うようにすることだそうです。
世の中には質の良い人間と質の悪い人間がいて、人の善意を素直に受け入れることが出来ない人や自分だけが不幸だと思っている人は質の悪い人間のいる所で生きているので、感謝と思いやりの気持ちを持つことが出来れば、神様が質の良い人間社会の勉強をしなさいと計らってくれると言っています。

【自分自身のために人生を歩む】

人を憎んだり恨みメソメソしている人、責任感が強過ぎて自分自身を責めてる人は、エネルギーの方向性が間違っているそうです。
マイナスのエネルギーをプラスのエネルギーに変える努力をして、自分自身の人生を立て直す準備を始めることを勧めています。
他人に頼らず自力で努力する者には天が助けをくれるはずだそうです。「泣いて生きるも人生。笑って生きるも人生」どちらの人生を歩むかは自分次第で、自分が幸せな人生を歩むことは自分に対する義務を果たすということだと著者は相談者と読者に向けて言っています。

このタイトル「心の嵐を青空に」の「嵐」は情緒、「青空」は理性とすれば、「悩む」よりも「考える」それが全てであり、それが心を青空にすることだそうです。。

この本で様々な悩み相談への愛のメッセージから物事をどのように捉えて、行動すべきなのかのヒントが見つかると著者は言っています。
他にも又吉直樹さんとの特別対談「この時代の荒波を生き抜いていくために」もありますので、是非書籍で確認してみてください。

目次

  • 第1章…感情的にならず、冷静に分析し行動すること
  • 第2章…発想を変えて、プラス思考で
  • 第3章…感謝の気持ちや思いやりを持つことが大切
  • 第4章…自分自身のために人生を歩みましょう
  • 特別対談…この時代の荒波を生き抜いていくために 美輪明宏×又吉直樹

一言コメント

35人の相談者に対し愛情を込めて、悩みの問題点と解決策が明確に分かりやすく表現されていて、自分自身の心構えや考え方で人生を楽に生きるためのヒントを得られ、自己啓発を学ぶことができます。
著者の単刀直入なメッセージは読んでいるだけで元気が出てきます。

注目の文章ピックアップ

・相談…わがままで頑固な態度をとり続ける姉に、気づきを与えたい

・メッセージ…お姉さんに気づきを与えたいと考えるのは、理性的ではありません。解決策を見つけるためには、論理的に解きほぐしていくことがたいせつです。

・相談…ママ友の育脳にうんざりする一方、どこかで不安にかんじます

・メッセージ…知り合いを増やすのは結構ですが、仲の良い人を増やそうとは思わないことです。「腹六分目程度のおつきあい」にとどめましょう。必要以上に会わないほうがよいですし、相手の話も軽く聞き流す程度にすることです。

・相談…暴言を吐く伯父の家に足が遠のきますが、薄情なのでしょうか

・メッセージ…伯父さんのような人間に接するときには、心に防毒マスクをして、覚悟をし、手段を講じなければいけません。心の防毒マスクとは、クールな理知、氷で冷やしたような冷たい理性のことです。今のあなたに必要なものは感情よりも理性です。

・相談…自分勝手な父や母に、感謝の気持ちが持てません

・メッセージ…両親と同じようにならない、つまり感情的にならないことが、あなたに与えられた人生の課題の1つなのです。なにがあっても感情をコントロールできる人間にならなければなりません。

・相談…年老いていくお金のない彼に、愛情が薄れています

・メッセージ…あなたは彼のために人生をささげたと一方的に思っているようですが、彼も彼の人生をあなたにささげてくれたのです。あなたに今いちばん欠けているのは、彼に対する感謝の気持ちです。

・相談…義母の気づかいや心配りを苦手に感じてしまいます

・メッセージ…嫁と姑は分かり合えないと思い込んでいるようですが、血のつながった親子でもなかなか分かり合えないものです。お姑さんは、あなたのひどいトラウマを治すために救世主として現れてきてくれたありがたい人、そう思って、素直に好意を受ければいいのです。

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心の嵐を青空に 美輪 明宏

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