絵馬で開運!しあわせごはん暦
- 著者:永崎 ひまる
- 出版:集英社
- 発行:2023年12月10日
- 価格:1,800円+税
- 頁数:125ページ
- 評者:峯岸 悠
- 編集:スピりんく 編集部
スピリチュアルブログ版ダイジェスト
食べ物を口にすると、幸せな気分になった経験を誰しもしたことがあるでしょう。食事は私たちの体に栄養を与えてくれるだけでなく、運をバックアップしてくれます。
食には、その存在自体にそれぞれ開運する力が備わっていると筆者は伝えています。私たちは生きるための体力だけでなく、見えない運も食から受け取っているのです。
食はもともと命であり、その命が育つには季節が必要です。そして暦は、季節を読み取るために使われてきました。
暦の中には、年中行事や節句など、季節を楽しみながら厄払いをするイベントが目白押しですよね。行事の準備から楽しみ、厄を払う習慣を知り取り入れることが開運行動ですよ。
この書籍では、基本的な暦、季節、旬、年間行事などを知り、旬の食事を取り入れるための取り組みを解説しています。また絵馬師である筆者が描いた絵馬の写真で、目からも運を取り込めますよ。
<<著者「永崎 ひまる」氏について>>
2015年度「神道文化省」を絵馬師として初めて受賞しています。また伊勢神宮や出雲大社、東京大神宮、神田明神など多くの神社に絵馬を奉納しています。出雲観光大使でもある筆者は、和風画家としてワインや日本酒のラベルデザインなど、絵馬だけでなく多岐にわたるジャンルで活躍中です。
≪それぞれの季節の特性を知り、暦を楽しむ≫
2~4月にあたる春は命の始まりであり、厳しい冬を乗り越えたものにだけやってくるご褒美の季節です。
節分では、鰯を寿司にしていただきましょう。鰯をあぶることで火が入り、勝ち運が高まりますよ。
春分では、極楽浄土への扉が大きく開くと考えられてきました。ご先祖様とコミュニケーションが取れる日だと考えましょう。また春分では、しっかり運を切り替え、厄を落とすことが大切です。三つ葉やひじき、つくし、帆立などを取り入れると、新しいチャレンジへの力が湧いてきます。
5~7月にあたる夏は、生き物が太陽の光を浴びて成長し、命を輝かせる時期です。お祭りなどの楽しいイベントが目白押しですよね。
夏至は、太陽の化身である天照大神の力を最大限に受けられる日です。たこやシソ、オクラをいただきましょう。
8~10月にあたる秋は、実りの季節です。生き物の命だけでなく、運も形になるでしょう。
秋分はご先祖様との距離が近くなるため、ご先祖様に敬意を払いましょう。松茸、秋鮭、秋鯖、椎茸を取り入れた食事がおすすめです。
11~1月にあたる冬は、すべての命・大地が力を蓄える季節です。クリスマスやお正月など。家族や恋人と過ごす行事がたくさんありますよね。
冬至には大根や銀杏などの「ん」がつく食べ物を取り入れましょう。なぜなら、いろはにほへとで「ん」が最後に来ることから、新しく始まることを意味し縁起がいいからです。
≪暦を難しく考えず、楽しく取り入れる≫
筆者は、旬を感じて季節を知ることを日々の中で楽しんでほしいと伝えています。
暦を難しく考えて、面倒くさくなって続かないのが1番もったいないですよね。この書籍では、ズボラな筆者でもできる、行事を楽しみ、旬を取り入れるためのコツを紹介していますよ。
暦や季節の基本だけ押さえて、あとは自分なりのスタイルで、遊び感覚で楽しみながら開運しましょう。
目次
- はじめに
- 1 春
- 2 夏
- 3 秋
- 4 冬
- 5 目分量でOK!ひまるのズボラ口福レシピ
- あとがき
一言コメント
日本には春夏秋冬があり、季節に応じて旬の食材が変わります。また1年の中にさまざまな行事が散りばめられているのも、日本のよさですよね。この書籍には、暦の意味や季節の食材の情報、幸運を呼び込むズボラレシピが詰め込まれています。出雲大社や伊勢神宮などの大絵馬を手がけた著者の開運絵馬も作中に登場しますよ。
注目の文章ピックアップ
・「複雑だなあ」「暦って分かりづらいなあ」なんて思っては大損!「開運するタイミングがいろいろ増えて嬉しい」と思えたあなたは、すぐに幸せを引き寄せられますよ。ごちゃっと複雑になってしまう、そこが日本のいいところでもあり、ほほえましいところなんです。
・幸福は心と体のバランス。深く考えすぎないで、いろんなお祝いごとを楽しんだもの勝ち。楽しんだ人は、それだけで大開運しちゃいます。
・この立春の直前の節分で、昨年までの穢れを落とし、スッキリした体になり、新しい暦をスタートさせることが、この一年の運を上げるために大切な要素となります。
・暦は、気学や方位学など、運命を考え変えるために行う事柄にとっても重要で必要となってきます。
・「ハレ」の日の行事食は、自分自身でできる穢れを祓う行為です。こうして、見えない神様と「ハレ」を共有して、感謝することで、自分で普段、知らず知らずに溜まった「ケガレ」を祓うことができるのです。
・こうして、残っている素材そのものの味の特性と、調味料の組み合わせを、今まで生きてきた中での、舌が覚えている経験から組み合わせると、冷蔵庫の中のものを無駄にすることがなくなりますよ。
・暦を完璧に理解する必要はありません。自分のペースで、少しずつ好きなように取り入れていって、自分の厄を自分で祓うという行為なのだと楽しんでください。
・旬を感じて季節を知ることは、自分の癒しにもつながります。