ごほうび参拝
桜井 識子(2022/3/24)

 

ごほうび参拝

  • 著者:桜井 識子
  • 出版:ハート出版
  • 発行:2022年3月24日
  • 価格:1,600円+税
  • 頁数:287ページ
  • 評者:井口 まどか
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

神社仏閣というと、初詣、お宮参り、七五三参りといった節目に参拝するフォーマルでかしこまった空間であったり、願掛けや祈祷などで、ここぞというときに訪れる特別な場所のように感じる人も多いのではないでしょうか。

神社仏閣は、確かに神仏が鎮座する神聖な領域ではありますが、自分自身へのごほうびとして、レジャー感覚で気軽に参拝に出かけることでワクワク感が高まり、より幸せな気持ちで満たされると著者の桜井識子氏は述べています。

《著者「桜井識子」氏について》

本書の著者である桜井識子氏は、霊能者の祖母、および、神託を受けて神意を伝える「審神者(さにわ)」であった祖父の影響を受けて育った、神仏研究家ならびに文筆家です。

幼い頃から霊や神仏などと深く関わり、これまでに1,000社以上の神社仏閣を参拝して得た恩恵や、神仏世界の心理を世の中に広く伝える活動をしています。

現在、神仏からのご加護のもらい方や、人生を好転させるコツなどについて、著者のオフィシャルブログや、数々の著書を通じて発信中です。

《神社仏閣参拝はもっともっと楽しんでいい》

“神社仏閣参拝”や“願掛け”などと聞くと、どことなくフォーマルで、ややかしこまったイメージがあるものです。

一方で、本書のタイトルのように、神社仏閣参拝を、自分を癒やすごほうびにするようにと著者は提案しています。

神社仏閣参拝の際は、確かに礼儀作法を守ることも大切です。

しかし、決まりを守ることや、参拝する行為そのものに注力するあまり、自分が楽しめなければ幸せな気持ちにはなれないでしょう。

著者自身、取材のために分刻みの綿密なスケジュールを立てて神社仏閣を参拝していたところ、計画をきっちり遂行しようと駆け足で各所をまわったため、ゆっくりと楽しむことができなかった経験をしました。

そうした経験を通じて、余裕を持って楽しみながら参拝し、境内で神気を浴びながら、神仏とたくさん話をした方がよりよい効果を得られることに気がついたとも述べています。

以前から行きたいと思っていた神社仏閣を参拝する、参拝ついでに周辺の観光、温泉、食事、名産品を一緒に楽しむといった“ごほうび参拝”する人間の姿を見て、神様は喜んでいらっしゃると筆者はいいます。したがって、私たちは神社仏閣参拝をレジャーのようにもっともっと楽しんでいいのです。

《たぬきの神様がいる神社・寺もある》

本書で興味深いのは、たぬきの神様がいる珍しい神社仏閣についても紹介されている点です。

著者によると、稲荷神社に代表されるように、きつねをシンボルとする神社仏閣は全国に数多くありますが、たぬきの神様がいる場所は数えるほどしかありません。

加えて、たぬきの神様はあまり姿を見せない上、きつねの姿に変身したり、山岳系神様のような気を放っていたりするなど、たぬきであることを隠そうとする場合があり、見つけるのが難しいともいいます。

たぬきの神様が少ないのは、もともと温厚でのんびりした性格であり、神様になりたい、信仰されたいといった願望や野心がないためです。

なお、たぬきの神様への願掛けのコツとして、他人をかき分けてまで自分が前に出るような強引な内容ではなく、開運や運気上昇を願うとご利益が得られるとも筆者は述べています。

温厚でやさしいたぬきの神様らしいご利益があり、好運をキープしたい人にうってつけです。

目次

  • はじめに
  • 第1章 九州
  • 第2章 四国
  • 第3章 関東
  • 第4章 東北
  • 第5章 中部
  • 第6章 たぬきの神様
  • おわりに

一言コメント

本書を読むと、神社仏閣参拝をレジャーのように楽しんだ方が結果的によい効果を得られるとわかります。境内をゆっくりまわってご神気をたっぷり浴びたり、授与所で縁起物を探したりするのはもちろん、周辺観光もセットにすると、より参拝が身近で楽しいものになるのです。遠くの神社仏閣も気軽に訪れてみたくなる1冊です。

注目の文章ピックアップ

・そのような駆け足参拝をしてきた経験から、もっと余裕を持って、ゆっくりと神社仏閣を楽しみ、参拝後にお楽しみまでくっつけて、思いっきりエンジョイしたほうが自分にとってよい効果があることがわかりました。

・参拝をレジャーとしてとらえると、四角四面の雰囲気が柔らかくなります。

・いつか行きたい!絶対に行きたい!なんとしてでも行きたい!と思っていた神社仏閣に行くことは、それ自体が自分へのごほうびです。

・自分の親は実際にいる、自分の友人も実際にいる、神仏の存在をそういう実際にいる人と同じような感覚にするのです。

・文句ばかりを並べるけれど、本質を見ることも必要ではないのか、というのが清正さんの意見です。

・山岳系神様はただ存在しているだけで、多くのものを守っています。神様の大きなパワー、エネルギーが木々を守り、虫を守り、植物を守り、人間を守っています。パワーある神界の存在がいるだけで、周囲によい影響を及ぼしているのです。

・神様本人が動いて、あれをする、これをする、願掛けを叶えるという、動いて仕事をすることもあれば、自然と放出されるパワーやエネルギーが勝手に仕事をするということもあるわけです。

・一般的に、神仏は見えないし、声も聞こえません。けれど確実に「いる」とわかっている、疑うことなく信じている。そして、心から信頼している。言葉を変えて言えば、その存在が大好きである…これが「信仰」です。

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ごほうび参拝 桜井 識子

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