厄払いの極意 あなたが恐れている「厄」の解決法がここにあります
江原 啓之(2017/9/7)

 

厄払いの極意 あなたが恐れている「厄」の解決法がここにあります

  • 著者:江原 啓之
  • 出版:中央公論新社
  • 発行:2017年9月7日
  • 価格:1,100円+税
  • 頁数:228ページ
  • 評者:片野寛
  • 編集:スピりんく 編集部

スピリチュアルブログ版ダイジェスト

スピリチュアリストでありオペラ歌手の江原啓之さんが、誰も知らなかった「厄」のメカニズムを解き明かし、人生に降りかかる70の「厄」の意味と対処法を伝授します。

本書の構成としては、「厄とは何か」の説明から入り、70の「厄」を祓う極意を伝授し、最後に厄を人生に生かす極意で締めくくります。
「厄祓い」であったり「厄年」であったり、日本人はとにかく「厄」を後ろ向きに捉えがちです。厄は本来、良き方向へと軌道修正するための鏡で、誰かに厄を祓ってもらうのではなく、自分で自分を変えることが一番大事だと説いています。
著者は、厄年に厄祓いをするのではなく、「人間ドックに入って、健康状態をチェックするとよい」とアドバイスしています。厄年には体を見直し、健康に気をつけること、バイオリズムが低いと感じたときは、未来への準備をしながら、次の行動を待つ。その辛抱こそお祓いであり、自分でできることと述べています。

70の「厄」の意味と対処法をいくつか抜粋し、ご紹介させていただきます。

「孤独の厄」
著者は、人を遠ざけているのは自分で、何事も自分から歩み寄る姿勢がなければ、孤独を招きますと言っています。「話しかけてくれない」ではなく、自分で話しかけることこそが対処法であるとしています。

「執着の厄」
執着こそが厄と著者は断言しています。なぜなら執着は様々なトラブルを生み、人、お金、仕事、物・・・、あらゆるものに執着は表れると。対処法としては、日頃から手放す訓練をしておくことを推奨しています。執着という厄によって自分を見つめ、乗り越えることは、たましいが成長する良きチャンスと言っています。

「病の厄」
スピリチュアルな視点から見れば、病にはたましいからのメッセージがあるというところから「病の厄」について著者は話し始める前に、あくまで体の不調は病院で診断と治療を受けることを冒頭で強調しています。肉体とたましいの両方から、常に健康を心掛けることを説き、それぞれの病の厄に対して効果的な「癒しのためのセルフお祓い」を伝授します。

最後に、スピリチュアルな視点から言えば、この世は修業の場で、様々な問題が起きるもので、今起きていることを存分に楽しむべきと説き、目の前の出来事や厄から目をそらさずに人生に生かしてやるぞ、と向き合ってくださいと著者は締めくくっています。

総評ですが、この本は親が子供に「ほら、よそ見をしないで歩きなさい」と、注意を促すようなものと考えて頂くとわかりやすいでしょう。己の人生をよそ見せず生きるために、厄が表すもの、いわゆる自分自身のたましいの姿をよく見るための極意をお伝えするものなのです。
限りある人生の時間を無駄にせず、幸せの種をしっかり育て、きれいな花をたくさん咲かせられれば、人生はもっと彩り豊かになりますと江原さんは全体を通してきれいな表現で押し付けがましくなく諭すように伝えてくれます。片意地を張らずに気軽な気持ちでこの本に触れてみて、たくさんの厄祓いの極意を体得して下さい。
70の厄の意味と対処法全てをいきなり理解することは出来ないでしょうし、意味のないことです。何か気になる厄がご自身に降りかかった時に、この本の該当する厄のページを再び開いてみた時にこそ、本来のメッセージを受け取ることでしょう。

目次

  • 第一章 厄とは何か
  • 第二章 あなたの厄を祓う極意
  • 第三章 厄を人生に生かすために
  • 特別付録 江原啓之特製厄祓い護符

一言コメント

この本は一回読んで完結というよりは、人生の折に付け手にとり、何度でも読み返すものだと思いました。聖書ではなく、家庭の医学書でもない、まさに厄祓いの辞書として必要な時に該当する厄のページを開いて活用していくのが有効だと思いました。

注目の文章ピックアップ

・スピリチュアルな視点から見ると、厄年だから悪いことが起こるということはありません。

・厄年のせいではなく、厄年というタイミングに自分の覚悟のなさや、計画性のなさが浮き出ただけです。

・人間は未熟だからこそ、この世に生まれてきます。つまり、この世は未熟なたましいだらけ。

・人生には、自分を試される出来事が起きます。それを厄と呼ぶのか、運と呼ぶのかはわかりませんが、あぶく銭というのは、分不相応な幸運に舞い上がってしまう幼稚さをあぶり出す、幸運と見せかけた不運かもしれません。

・子どもがいる学びもあれば、いない学びもあります。闇がなければ、光もわからないように、どちらも大切です。ですから、子どもを持つことがすべてではありません。授かれないことを受け入れなければならないこともあるのです。その経験と感動があるからこそ、わかる思いもあるはずです。それがあなたのカリキュラム。不妊は祓うべき厄ではありません。あなたを映し出し、気づかせてくれるという意味で、受け入れるべき厄なのです。

・人生には、必要以上に良いことも、また悪いことも起きません。逆に言えば、自分に起こることはどんなこともすべて必要なこと。死でさえもです。

・厄を受け入れるとすべてが軌道修正できます。起死回生のチャンスだと思って、考え方や行動を変えていきましょう。

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厄祓いの極意 江原哲之

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